小栗旬さん主演のドラマ、

『BORDER(ボーダー)』

テレビ朝日系列 木曜日夜9時~

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これは、刑事である石川安吾(小栗旬)が、頭に銃弾を受けることから始まります。

何とか命は取りとめたのですが、手術困難な場所に銃弾が残り、

脳内に銃弾を残したままとなります。

そしてその影響からか、石川は死者が見え、死者と会話できるようになってしまうのです。



このドラマ、スタート前はあまり期待していませんでした。


だって、

「死者と会話できる」

って、ありがちな陳腐な設定ですよね。



ちょっと目新しいのは、それが刑事だってことだけでした。

しかも、同じ刑事ドラマの『MOZU 百舌の叫ぶ夜』と、曜日も時間も完全にかぶっています。

『MOZU (もず)』のほうは、WOWOWとコラボしており、最初から完全に気合が入っているドラマです。



ところが第1話めから、この『BORDER』というドラマに魅了されました。



重厚なテーマ曲やBGM。

派手さはないけれど、淡々としていて、しっかりとした展開。



個性的で、ある意味魅力的な登場人物。

・情報屋 赤井(古田新)

・便利屋 鈴木(滝籐賢一)

・ハッカーのサイモン(浜野謙太)

・ハッカーのガーファングル(野間口徹)

     など。



おまけに、「すごい!」とビビったのは、子供でも遠慮なく殺害されてしまうこと。


この手のドラマって、

子供の場合は無事に救出された

とか、

親は亡くなって、子供だけは助かった

という展開がありがちですよね。



でも、死者を登場させなくてはならないせいか、
子供でも容赦なく、死者としてしまうのです。



このドラマでは、石川安吾が死者となった被害者と会話できることで、犯人が誰か分かります。

(ちなみに火葬されるなどで、遺体が亡くなった後は、死者とコンタクトできなくなります。)



死者からの情報によって、真犯人が誰であるか確信を持てる石川安吾は、次第に捜査が大胆で強引になってきます。


そして最終回。


罪もない男の子が誘拐され、遺体で発見される事件が発生します。

死者となった男の子からの情報によって、石川はいつものように犯人を特定できます。

ところが、頭が良く用意周到な犯人・安藤(大森南朋)には、物証がなく、釈放されてしまいます。



自分が検挙されないことに自信がある犯人は、詰め寄ってきた石川に、平気で犯行を告白するのです。



ビックリしたのが、この後の展開.。



ビルの屋上で犯人の胸ぐらをつかんでいた石川安吾。

罪もない子供を殺しておきながら、「自分の思想のためだ」と、何の罪悪感もない犯人。

石川は怒りが止まりません。



で、次の瞬間。



石川は手を離し、犯人を軽く押したのです。屋上から。

犯人はあっけなく転落。


地上を覗くと、犯人の頭部から血が流れ、明らかに死亡しています。


我に返って、自分の行為に恐れをなし、叫ぶ石川。


するとその時、“悪寒”のようなものが発生。
死者が石川の前に現れるときの、いつもの感覚が発生します。



そして背後から、石川に肩をつかむ手が…。

それは、いま屋上から突き飛ばし、死者となったばかりの犯人・安藤でした。

「ようこそ。こちらの世界へ」

ここで話が終わります。



えええ~っ!? (;゚Д゚)

これで終わり?

これで終わり~~~っ!!!???



後日談もなく、
その後を予想させるようなエピソードもなく、



本当にそこで、スパっと終わったのです。

(今日、最終回って書いてあったけど、間違いだったのかな…?)

そう思っちゃったぐらいです。


でも、確認したら、やはり間違いなく最終回。



となると、次に、

(じゃあ、続編があるのかな。映画とか…)

と思い、公式HPを確認してみたけれど、それもナシ。

いろいろと情報を探してみましたが、やはり続編の情報はゼロでした。



うっわ~!ここで終わるのかぁ~~~(>◇<)



でも、それでいいと思いました。

うん。これでいいんです。



すっごく斬新で、衝撃的で、一刀両断にされた感じです。



あまりにも素晴らしい最終話!!!



これが下手に続編などあったら、すべてが台無しになる…。

それぐらい、素晴らしい「ジ・エンド」でした。



『BORDER(ボーダー)』をご覧になってなかったかた、

DVD並びにブルーレイが発売されたら、ぜひご視聴をお勧めいたします。



これは自信をもって「名作」だと言えますよ♪